86の評判を調べてみると評価がはっきりと二分しているのが目立ちます。
良いと言う人はパワーに不満はあるものの概ね満足していますし、ダメと言う人はとことんダメ出しです。
でも、おそらくダメと言っている人のほとんどが乗ったことなくて、評価していると思います。
私だってそうでした。こんなエコカーだらけの時代に、スポーツカーもどきのハッタリだろう、と。(ロードスターがまだ出てない86の出はじめのころ。)
しかしそこには乗って初めて分かる良さが、感動が、ありました。
86と初めて出会う
86のドアの横に立ったとき、違和感を覚えた。
屋根が見下ろせるのだ。いまどき、軽自動車でさえハイルーフで、屋根は目線の高さくらい。
屋根が見下ろせて、屋根越しに向こうの足元が見える。
新鮮だった。
ドアを開けると窓が少し下がり、閉めると戻る。密閉性を向上する為だそうだ。
乗り込むとすぐに分かる、この着座位置の低さ。シートに座るのではなく、シートに乗り込む、そんな感じだ。
エンジンスタートはプッシュ式。押すと1秒くらい空いてエンジンがかかり、メーターが一度振り切れ、素早く戻る。
点火の音は微妙。マフラーの低音とハンドルに伝わってくる振動が少しやる気にさせてくれる。
視界は確かに低い。ただ、左右のライトの上がポルシェのように盛り上がっていて、見切りが良いので運転しやすい。むしろ、軽自動車やミニバンのようなボンネットが真っすぐな車のほうが、見にくくて疲れる。
加速に関しては、車が軽いので動き始め、応答性は良い。けれどその後の伸びはそれほど。この車は加速を求める車ではない。
音は、車内に響くサウンドクリエーターが良い仕事をしてくれ、アクセルを踏むと低音が響き興奮させてくれる。また、ブリッピングの音が特に良い。今回はATに乗ったが、ギアを落としたときのエンブレの効きはMT同然で、ブレーキを使いたくなくなるほど、ブリッピングの仕上がりは秀逸。
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ただ、サウンドクリエーター、1日借りて乗るくらいなら非日常感を演出してくれ心地いいのだが、以前2日連続で借りたとき、ずっと聞いてると段々耳障りになってきた。
音が人工的で今一つリアリティに欠け、作り物感を感じずにはいられなくなってくるのだ。
端的に言えば、飽きてくる。
そして、この車が最も楽しめるのは峠である。
車は軽いし、重心も低い。ハンドルは適度に重く、コーナーを攻めるのが実に面白い。
コーナーでどんどんアクセルを踏めるし、車が膨らむことはない。むしろドライバーが飛んでいきそうになる。
正にゴーカートそのもので、道と車が大きくなっただけである。
86を検討している方は、ワインディングロードを走ってから決めることをお薦めしたい。
関西で借りるなら、是非六甲を走ってみてほしい。
86の魅力を一番引き出せるホームグラウンドみたいなところですから。
トヨタレンタリースなら半日(8:00~20:00)12,420円から借りられます。
ただ、各都道府県で1, 2台しかなく、平日でも2週間先まで埋まっていることはよくあるので、予約はお早めに。
86取扱店舗一覧
しかしAnycaなら86は結構空いてます。
また、各県によって免許の条件があったり、車の色も様々です。
更に、ほとんどのお店はATですがMTを借りられるお店もありますので、こちらの記事からどうぞ。